錦織圭初戦は59分で。二大会連続優勝なるか
メキシコ・オープンが、メキシコのアカプルコにて
行われている。
今大会の第二シードで出場する、錦織が一回戦に登場した。
対戦相手は、世界ランク105位のティエモ・デバッカー。
第一セット、ファーストゲームでブレークすると波に乗り、
6-0、6-3の完全勝利で、二回戦へと進んだ。
先日行われたメンフィス・オープンと続けて優勝すれば、
二大会連続優勝となる。それに向けて好スタートを切った形だ。
二回戦では、世界ランク43位のクエリーかと世界ランク90位の
セラと当たる事になる。
錦織は、59分で試合を勝ちきるというパーフェクトゲームで
相手を退けた。
しかし、相手は、強敵ではない。その相手に対しての勝利に
大きな喜びを表現する事はなかった。
錦織は「最初からいいテニスができた。前に入っていく攻める
プレーを心掛け、それがよかった」と語る。早くも今季10勝目と
なった。
リターンが得意な錦織が、いち早くコートの特性を掴み、実力を発揮
した。
第1セットはリターンゲームでは前に出て、攻めの姿勢であった。今回の
コートは、ツアーの中でも、球足が遅く、跳ねるコートなのだそうだ。
それでも、守るのではなく、攻めた。ラケットを思いきり振り、自分の感覚と合わせて
いた。
第一セットは、6ゲームを続けて取った。たった23分で終わった。続く第二
セットは、錦織のファーストサーブの確率と、相手のファーストサーブの
確率が約50%ではあったが、錦織はセカンドサーブの確率を上げ、得点に
していった。
錦織は、「試合をしながら何が上手くいくかを判断しながら打てた」と語る。
錦織はこの大会を優勝するには、ほぼ1日一試合を勝つ必要があり、体力を
温存して戦う必要がある。錦織の公式ツアー大会の試合で最短で勝利を手に
したのは、2013年のバルセロナ・オープンの二回戦でオラソに勝った時の54分。
3セットマッチで1時間かからなかった試合は、一昨年は一度、昨年は二度と、
短時間の試合は決して多くはない。
収穫として、59分の今回の試合は意味があるのではないか。
錦織は、「心の隅には早く試合を終わらせるというのがあるが、それで自分の
テニスは変わらない」という。ということは、無理に意図して勝負を早く決めて
いるわけではないということだ。
そんなスタンスで、攻めるプレーが出来ているのは、調子がいい証拠だ。
メンフィス・オープンとの二大会連続優勝に向け、錦織はよいスタートがきれた。
錦織は長い試合が多い印象だが、今回は、エネルギーを消耗せずに勝てたようだ。